年々厳しくなる夏の暑さ。日傘を選ぶ際、「涼しさ」を重視する方が増えています。店頭やオンラインショップでは「遮熱率〇〇%」「高い遮熱効果」といった言葉をよく目にしますが、実はこの「遮熱性」を示す試験方法には種類があり、それぞれ意味合いが異なることをご存知でしょうか?
「数値が高いから涼しいはず」と思って購入したのに、期待したほどではなかった…という経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。それはもしかしたら、試験方法の違いによる数値の解釈の誤認があったのかもしれません。
このページでは、日傘の「涼しさ」に関わる2つの主な遮熱性評価方法の違いを分かりやすく解説し、皆様がより納得して、本当に快適な日傘を選べるようになるための情報をお届けします。
近年、夏の猛暑は深刻な問題となっており、熱中症対策の重要性が叫ばれています。日傘は、紫外線から肌を守るだけでなく、直射日光を遮り、体感温度を下げることで、熱中症リスクを軽減するアイテムとしても非常に有効です。この「涼しさ」の鍵を握るのが「遮熱性」です。遮熱性の高い日傘は、太陽からの熱エネルギーを効果的にブロックし、傘の下に快適な空間を作り出してくれます。
日傘の遮熱性能は、主に以下の2つの異なるアプローチで評価されます。
この2つの試験方法は、測定対象と評価するものが根本的に異なります。
消費者が陥りやすい誤認は、「遮熱率」という言葉の響きから、どちらの試験方法で得られた数値も同じように「傘をさした時の涼しさ」を示していると考えてしまうことです。しかし、上記のように、生地単体の遮熱率が高くても、傘の設計や構造によっては、期待したほどの涼しさが得られない可能性もゼロではありません。
逆に、「傘製品としての遮熱効果率」が高い製品は、実際に使用した際の快適さがより期待できると言えるでしょう。
比較ポイント | 生地そのものの遮熱性試験 | 傘製品としての遮熱効果試験 |
測定対象 | 生地単体 | 傘製品全体 |
評価する性能 | 生地の素材・コーティングの基本的な遮熱能力 | 傘をさした時の総合的な「涼しさ」への効果 |
実使用感との関連 | 間接的 | より直接的 |
私たちアンベル株式会社が開発したHEATBLOCK®日傘では、生地単体の高い性能(遮光率100%、UVカット率100%、高い遮熱性)を追求することはもちろん、お客様が実際に傘をお使いになった際の「真の快適さ」を何よりも大切にしています。
そのため、生地の基礎研究に加え、より実使用感に近い「傘製品としての遮熱効果試験」を重視し、その結果を積極的にお客様にお伝えするよう努めています。例えば、HEATBLOCK® VERYKAL(Sand Whiteカラー)を用いた試験では、太陽光の熱を88.4%カットするという高い「遮熱効果率」が実証されています。
これは、HEATBLOCK®が単に高性能な生地を使用しているだけでなく、その生地の能力を最大限に引き出し、かつ傘全体の設計においても「涼しさ」を追求していることの証左であると考えています。
日傘の「遮熱性」に関する表示を確認する際には、以下の点に注意すると良いでしょう。
日傘の「遮熱性」に関する表示は、一見同じように見えても、その背景には異なる試験方法や評価基準が存在します。この違いを理解することで、宣伝文句に惑わされることなく、ご自身が本当に求める「涼しさ」を提供してくれる日傘を賢く選ぶことができます。
私たちHEATBLOCK®は、これからもお客様に正確で分かりやすい情報を提供し、科学的な根拠に基づいた真の快適さを追求してまいります。この情報が、皆様の日傘選びの一助となれば幸いです。